ファイヤーキング 刻印

刻印 について ファイヤーキングの選び方 

ファイヤーキング 刻印 について
刻印が違うと製品も時代背景も違う

ファイヤーキング製品の裏側には様々な刻印があります。その刻印を見ればどの年代に出来た製品なのかがわかり購入の参考にする事ができます。

それは「レアかどうか」だけではなく、製品の品質の良し悪しにも影響します。昔の物ほど材料を多く使い重いです。初期ロスは多く劣化線もありますが、ぼってりしていてかわいく、何しろ丈夫です。一方、後期にできたものは品質は良くミルクガラスはよく透けます。つまりは材料が少なく薄く軽いですが、扱い安い印象です。後期のものは初期ロスは少なく製品としての完成度が高いです。

また、刻印を見ればその時代の様子が分かります。製造された時代をわかって古い物を持つ事はとても有意義といえます。

例えば、ファイヤーキング製品の刻印には「Made in U.S.A」の印があるものとないものがあります。それは他国との貿易があったのか、それとも米国内だけでの製品だったのかという想像ができます。戦争後の幸せを祈って過ごした時期の物かもしれませんし、経済成長により電子レンジが普及するなど豊かになり、米国が発展した時期の物かもしれません。

刻印を覚える必要はありません。ファイヤーキングを手にした時、その刻印の意味がわかればなお楽しくなる事と思います。

1940年代(1941年~1946年頃)
初期刻印と呼ばれる、ロゴ誕生前の「ブロックレター刻印」

ファイヤーキング 初期刻印   ファイヤーキング 初期刻印

滅多に見つからない非常に希少な刻印。レストランウェアシリーズで見つかる可能性があります。左側のものはフィルビーサファイヤブルーマグ(Dハンドルマグの原型)にて発見した珍しいフォントです。もともとフィルビーには刻印はなかったようです。この初期刻印はジェダイに限って価値があがる傾向があります。

また、レストランウェアの場合、この刻印かどうかで食器の裏側デザインが違う場合がありますので要チェックです。

1940年代~1950年代初頭(1946年頃~1951年頃)
初期「GLASS刻印」

ファイヤーキング GLASS刻印   ファイヤーキング GLASS刻印

FireKingロゴが誕生した最初の刻印。シェービングマグやジェーンレイ、アリス、1700Line、レストランウェアシリーズで見つかる可能性がありますが非常に珍しいです。このGLASS刻印も「初期刻印」として認知され、レストランウェアシリーズにおいては価値が上がる傾向があります。

1950年代~1960年代初頭(1952年頃~)
GLASSが「WARE」に

ファイヤーキング 刻印 50年代

プレミア価値ま求めていないという方に注目すべきはこのロゴです。Dハンドルマグの場合、この刻印があるものは他の若い刻印より重たい作りになっています。重いという事はつまり、ガラスの量が多く、贅沢な作りになっています。ぼってり感が最もあるのがこの刻印と言っていいと思います。ただ、古い物なので劣化線があり、作りは雑なのでホワイトラインやシワ・シミなどが当たり前にあると考えるべきところです。Dハンドルマグ、レストランウェア、スワールなどで見つける事ができます。

1956年頃~1960年代初頭
「MADE IN U.S.A」と製造国名、数字ナンバー等が入るようになります。

ファイヤーキング 刻印 50年代    ファイヤーキング 刻印 50年代

この頃から輸出が始まったのでしょうか、製造国が入りました。「OVEN」の上にある○印や数字ナンバーはものによって数が違います。製造工場や鋳型が特定できるのでは、という説があります。この頃の製品より品質がぐんと上がり、ホワイトラインやホワイトスポットなどそれ以前では当たり前にあったものが無くなってゆきます。

1960年代~1976年頃
製造会社名の「ANCHOR HOCKING」と錨のシンボルマークが入ります

ファイヤーキング 刻印 60年代

アンカーホッキング社の「社名」「錨」マークが入りました。1960年代のファイヤーキングブランドは多くの製品を生み出しています。企業広告を入れたアドマグはこの時期にうまれています。製造会社名がなく広告に入る社名だけでは問題があったのだろうと推測します。この頃に生まれたシェルシリーズを除きジェダイ製品はだいぶなくなります。代わってホワイト系の商品、つまりはアドマグなどのプリント製品が主流になってゆきます。

1960年代~1976年頃
これまで「WARE」とだけ入っていたものが「DINNERWARE」「OVEN-PROOF」及び錨のシンボルマークが入ります。

ファイヤーキング 刻印 60年代   ファイヤーキング 刻印 60年代

目的にあわせてロゴに入る言葉が変わるようになりました。業務用製品は減った一方で、家庭向きのシェルシリーズやスタッキングマグがシリーズに増えました。家庭用食器であることがわかるよう、また事故を防ぎより誤解を得ないよう「ディナー用」「オーブン耐熱」などと印が入るようになりました。

1960年代後期~1976年頃
事業多岐化のなか、製品特徴にあわせてFireKingロゴがなくなります

ファイヤーキング 刻印 70年代  ファイヤーキング 刻印 60年代後半  ファイヤーキング 刻印 60年代

それまでオーブン耐熱を意味する「Fire-King」のロゴでしたが、進化した家電製品やその目的に合わせ「炎」を意味する文字は消えます。表示方法が大きく変わってきました。もっとも、丈夫な「耐熱ガラス」を製品の核としたファイヤーキングですが電子レンジ時代にうまれていません。米国ではこの頃より電子レンジが普及し始めました。ファイヤーキングはオーブンに耐えられる食器ですが、電子レンジに入れればガラス内の気泡が膨張して割れる可能性があるものです。おそらくその影響だと思われます。

1977年~1986年
シンボルマークが新しくなりシンプルに

ファイヤーキング 刻印70年代  ファイヤーキング 刻印 70年代  ファイヤーキング 刻印 70年代

創業者ジェイコブコリンズ氏が死去した翌年の1977年、シンボルマークの錨が新しくなりなります。その後もスタッキングマグ、Dハンドルマグホワイト、シェルゴールドシリーズなど生産はぞくぞくと続きますが、一部製品を残して1986年ミルクガラスの生産を終了しました。

 

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